People · 人物事典
名前は知っていても、その人が何をして、何を感じていたかは、教科書には書ききれない。 REQUIEMの事件に関わる歴史人物を、一人ひとり深く掘り下げて紹介します。
謀反の将
あけち みつひで
四百年、歴史は彼を「犯人」と呼び続けた。だが——文武両道の教養人が、なぜあの夜、本能寺の門を破ったのか。理由は、いまも議論が止まない。
天下の策士
はしば ひでよし
尾張の百姓の子に生まれ、信長の草履取りから天下人へ——日本史上最大の出世物語を歩んだ男。本能寺の変の11日後、京に現れた彼は、偶然ではなく必然として、次の時代の主役になった。
忍耐の狸
とくがわ いえやす
幼少期から他家の人質として生きた男。信長・秀吉の陰で「忍耐」を貫き続け、最後には徳川260年の太平を築いた。本能寺の夜、堺にいた彼が何を感じ、何を動かしたか——歴史は多くを語らない。
影の忠臣
さいとう としみつ
光秀の腹心にして、本能寺襲撃の先鋒を務めた男。主君への忠義と、四国で苦しむ姉家族への情——二つの正義の板挟みに立たされた武人。彼の沈黙が、歴史の最後の鍵を握る。
裏切りの盟友
ほそかわ ふじたか
明智光秀の30年来の盟友にして、変の直後に最速で剃髪し光秀を見捨てた男。文武両道の教養人、古今伝授の継承者。戦国を生き抜く冷徹な判断力は、時に親友を裏切る鋼の決断となった。
朝廷の密使
このえ さきひさ
五摂家筆頭の関白経験者にして、馬上で戦場を駆けたことすらある異色の公家。信長と対立し、光秀と親交を深め、変の前後で朝廷の動きを主導した男。朝廷黒幕説の中心にいる存在。
南蛮の目撃者
Gnecchi-Soldo Organtino
イタリアから海を渡り、信長の京都で宣教した神父。日本語を操り、武家とも公家とも交流した稀有な異邦人。本能寺の炎を、109メートル先の教会から目撃した者のひとり。
炎の中の妻
のうひめ / きちょう
「蝮(まむし)の道三」の娘にして、織田信長の正室。政略結婚で嫁ぎながら、信長を最も深く理解した女性。本能寺の夜、彼女はどこにいたのか——四百年、歴史が沈黙する最後の謎の一つ。
海の夢追い人
さかもと りょうま
土佐の郷士の次男に生まれ、船と世界の海に憧れた男。薩長同盟を仕掛け、大政奉還を仕掛けた——新時代の設計図を懐に、近江屋の2階で斬られた、享年31。
幕府の刃
ささき たださぶろう
会津藩士にして、京都見廻組の与頭。龍馬暗殺の現場指揮官と目される男。幕府への忠誠一筋に生き、戊辰戦争で36歳の若さで戦死した——だがその死の瞬間まで、彼は近江屋の真相を誰にも語らなかった。
維新の巨人
さいごう たかもり
巨躯に大きな目、太い眉——日本人の「英雄像」の原型となった男。薩長同盟を結び、戊辰戦争を率い、江戸城無血開城を実現した。だがその西郷が、最後は新政府に反旗を翻して死んだ。「最後の侍」の矛盾に満ちた生涯。
もう一人の被害者
なかおか しんたろう
坂本龍馬の同志にして、陸援隊隊長。近江屋で龍馬と共に襲撃され、致命傷を負いながら事件の様子を証言し、2日後に死んだ。龍馬の影に隠れがちだが、薩長同盟の裏側を動かした実務者——29年の短い生涯。
土佐の策士
ごとう しょうじろう
土佐藩の上士にして、かつて脱藩者・坂本龍馬を討とうとした男。だが龍馬の構想に惹かれ、最大の後援者に転じた。大政奉還の建白書を藩主に取り次ぎ、無血革命を実現した仕掛け人。
誠の旗の下に
こんどう いさみ
武州多摩の農民の子として生まれ、剣一本で新選組局長に昇りつめた男。池田屋事件で名を轟かせ、近江屋事件では真っ先に疑われた。幕末の「誠」の旗を掲げ続け、板橋の刑場で33歳で処刑された。
変節の証人
いまい のぶお
京都見廻組の隊士として龍馬襲撃に関与し、明治になってから「自分が斬った」と自供した男。だが自供の内容は時期によって揺れ、真実はどこにあるのか——晩年77歳まで生き、証言を繰り返した「変節の証人」。
龍馬の妻
おりょう(ならさき りょう)
京都の医者の娘から、坂本龍馬の妻へ——寺田屋で裸のまま駆け上がって夫の命を救い、薩摩で日本初の新婚旅行をした女性。龍馬の死後、彼女は独り、65年の波乱の人生を生き抜いた。